三月は深き紅の淵を
印象に残った部分の引用です。
あらゆる情報が提供されるようになって、手軽にいろんなものを見られるようになったのは確かだけど。
昔は本当に好きなものを求めていくことによって情報は得られたのに、今はアングラというものがなくなってしまった。
みんな普通の好奇心だけの人が土足でやってきて、何でも大衆消費のレベルに引きずり下ろしてしまっては、ひきずり降ろしたまんまですぐにさようなら。
料理とミステリは似ている。
今の時代、本読む人間は昔よりも憎まれてるんじゃないかって気がするんですよ。
飲み会を断るとしますよね。
『今日は早く帰って本読みたいんです』と断ったとしたらどうです?上司はきっと穏やかじゃないだろうし、
女は女そのものに嫉妬するんじゃなくて、その女の未来に嫉妬するのよ。
理瀬という少女が登場するのだが、何となく英訳すべきだと思う。
すなわち、boundary of principleという感じで。
ことわりの淵を何となく隠喩しているのではないかと。